夜間頻尿
夜間頻尿でお困りの方へ
夜間頻尿とは
夜間に排尿のために1回以上起きなければならないという訴えで、そのことにより困って いる状態をいいます。
夜間にトイレに行ぐ回数が多くなるととで、睡眠不足や日中の活動や労働に影響を及ぼしたり、高齢者の場合は転倒の原因となり骨折のリスクを増加させるなど、日常生活に深刻な影響を及ぼすことが知られています。
夜間の排尿回数が2回以上になると臨床的に問題となり、治療の対象になることが多いです。夜間の排尿回数が2回以上になるほど、その後の生存率が低くなることが文献調査にて実証されています。
夜間頻尿の原因
前立腺肥大症、過活動膀胱、夜間の尿量が増えてしまう状態(夜間多尿:夜間の尿量が1日の尿量の33%以上の尿量の場合)、膀胱に尿を多くためられなくなること(膀胱蓄尿障害)、高血圧症、腎機能障害、塩分摂取過剰、睡眠障害、睡眠時無呼吸症候群や単に多飲多尿の場合などが知られています。原因は様々で、複数の疾患や病態の場合もしばしばありますので、一度検査を受けて原因をはっきりさせた後、治療をしていくことをお勧めします。
夜間頻尿の検査
尿の検査、超音波による検査に加え、1日24時間の排尿を記録する排尿日誌検査などがあります。
夜間頻尿の治療
飲水に関する生活指導や行動療法があります。薬物治療としては、夜間多尿には尿量を減らすお薬(抗利尿ホルモン用剤など)、膀胱畜尿障害には膀胱の過活動を抑えるお薬(抗コリン薬など)や前立腺肥大症の治療薬(α1遮断薬など)、睡眠障害には睡眠薬などがあります。